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レポート

2012年03月05日「川崎市保育行政に動きあり」

 保育を取り巻く環境が少しずつ変化してきています。今日は川崎市保育行政の最新情報を取り上げたいと思います。

 先日既存の認可外保育園に対して認定保育園への指定替えの募集が行われました。一般告知もなく二週間で合否を決める慌ただしいものとなりました。今日現在選定基準やコメントについては一切開示されていません。

 東京都の認証保育園など助成対象の施設は新設されることがほとんどで既存施設からの指定替えは一般的ではありません。特に近年の川崎市の動きは小規模認可保育園(定員30名前後)を創設し保育施設が乱立状態になりつつあります。特に定員が20名以下の認可外保育園につきましては民業圧迫の感が否めない状況となっています。左記の小規模認可保育園は参入障壁が非常に高く資本や運営実績を鑑みると個人では入札はほぼ不可能で実際は大手チェーンが占有しており、個人には難しい環境が整いつつあります。

 フランドルは上記の様な外部環境下で個人が認可外保育園を開園することは難しいとは考えておりません。いくつかポイントを絞ってまとめてみたいと思います。

 まず大手チェーンの分析から行います。データをみると①駅近郊に施設を有している場合が圧倒的に多く、②システムに柔軟性がなく合理的な運営をしていており、③特色を打ち出すも内容の伴わないサービスメニューを有している場合が多く見受けられます。これは多店舗展開を行う上でサービスと質の平準化が必須の為と考えられます。

 そして個人運営の施設で比較的繁栄している保育園の傾向としては①施設が自宅や職場近郊の駅圏外にあり、②利用者の立場に立った実効性のあるシステムを取り入れおり、③施設長の強みを生かした独自のサービスメニューを有している場合があります。

 大手には真似ができないコンテンツを用意することで他園と差別化を行い、園児をモノとして扱わない姿勢が保護者に喜ばれているのかもしれません。この傾向は都内23区によく見られるもので、激戦区であるからこそ新たに良いサービスが生まれているのでしょう。

 そして一昔のように施設を作れば儲かる時代はもう既に終わっています。大手に頼っても結果は然り。保育園のフランチャイズは成り立ちません。他の産業と同様にようやく第二次フェーズに入ったとフランドルは考えております。

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