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レポート

2011年10月09日「駅チカ保育園の課題」

 日頃フランドルには、保育園の開園をご検討されている法人個人様や現在保育園を経営されているオーナー様より多様なお問い合わせを頂いています。近年では不動産デベロッパーの方より保育全般のコンサルティングでお声をかけて頂く機会も増えてきました。本日は開園する場合に検討される可能性が高い駅近くに保育園を開園する場合の課題を少し纏めてみたいと思います。地域差を考慮しまして首都圏に範囲を設定します。

 駅近くで開園を検討されることは珍しいことではありません。人の流れが多くて集客も望めますし利便性から考えて一般的な流れだと思います。保護者の視点でみましても駅を利用する場合に、預けてそのまま電車に乗ることができることは時間を短縮できますしメリットが高いように思います。調べてみましても都内へ片道30分圏内で駅半径1km以内に認可外保育園がない駅を探す方が困難な程です。

 この時に盲点になりやすいのが、東京都の場合、認証保育園は最寄り駅の改札より5分以内に設置する規定があり現時点でほぼ主要な駅に認証保育園が設置されています。この時点で助成金対象の比較的安価な保育園と競合することになります。このようにカテゴリーの違う保育園が同じエリアに存在する点に注意が必要です。逆を言いますと、後からエリアに参入する場合はサンプルがいくつかある訳ですから徹底的に相手を分析してみると良いでしょう。

 さて、所有物件以外の場合は賃貸物件で保育園を経営することになりますが、駅近くの場合は賃料が周辺エリアより割高になることも多く保証金など条件が悪い場合が多く見受けられます。保育園経営のシュミレーションを行う上で賃料と人件費の設定を間違えると後で取り返しのつかないことになりますので留意下さい。

 フランドルが常にお客様に申し上げていることはお客様にとって魅力的な場所は他の方にとっても魅力的なのです。つまりいつ競合が現れてもおかしくありません。この場合、マーケティングを完璧に行えば行う程後々自らの首を締め付けることになりかねません。事前に競合ができることを想定しても実際にはなす術はなくただ狼狽するだけです。保育園経営は構成要素全てのバランスの最適化が必要であって、どれか一つでも欠けると成り立たないのです。

 条件が整えば駅近くで開園することも問題ありませんが、フランドルは必ずしも駅近くで保育園を開園することをお勧めしていません。一般の方からすると驚かれるかもしれませんが需要が供給を決めるのではなく、供給が需要を掘り起こすことは可能です。保護者の心理パターンと行動特性を考慮し、エリア分析や物件選定、システム、定員、職員配置、差別化要素などを加味して最善の保育園を開園することにより他の追随を許さない強力な施設になることができるのです。様々なシーンで応用できますのでご活用下さい。

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