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レポート

2015年01月19日「保育士派遣の実態」

 最近流行り出したものではありませんが、当社ユーザや新規のお客様よりお問い合わせがあります保育士の派遣につきまして今回はレポートを纏めさせて頂きます。

 保育園を経営していますと保育士を専門に扱う人材派遣会社より売り込みを受けることが良くあります。人員配置が上手くできている施設もあれば、十分な人員を確保できていない施設もあります。特に「すぐに派遣できる」と言われますと、有資格者の確保に苦慮している経営者には魅力的に映ってしまうこともきっと少なくないと思います。

 では、まず保育士の人材派遣の仕組みを理解します。大きく分けて派遣タイプと紹介タイプの2つあります。派遣タイプはスポットで保育士を派遣するもので、紹介タイプは完全雇用を前提としたものになります。最近は派遣タイプではなく紹介タイプがどの企業でも主流となっており、派遣で依頼しても最後になって紹介タイプでないと案内は難しい等の理由で交渉してくることも珍しくありません。紹介タイプは年収の20%を手数料として徴収するシステムが一般的です。

 当社では保育士の人材派遣会社を利用した顧客のデータを数年間に渡って分析を続けてきましたがある一定のパターンを見つけることができました。それは多くの場合、6ヶ月〜12ヶ月の間で辞めてしまうのです。ポイントは6ヶ月〜12ヶ月の期間です。派遣会社もキャンセルポリシーを設けており一定の期間中は手数料のキャッシュバックを利用者にうたっておりますが、その期間を過ぎると離職率が高くなる傾向があり、また長くとも1年で辞めてしまう場合が90%でした。人材派遣会社と保育士が組んで一定の期間で紹介しているのではないのかと疑りたくなる図式が浮かび上がってきます。また、人材派遣より紹介される保育士の履歴書をみると多くの場合は1年ごとに施設を点々をしていることは先程の内容を裏付けるものと言えそうです。利用者は多額の手数料を徴収された上にキャンセルポリシーが適用できない期間になるとスタッフまで失う可能性が高くなる傾向があり、何の為のサービスなのか分からなくなってしまいます。

 当社のように保育園のプロデュースやフランチャイズを手掛けている企業で保育士の派遣を行っている組織もありますが、上記のように延々と利益を吸い取られて何の為に誰の為に独立起業をしたか意味を成さないことがないように気を付けて下さい。尚、当社ではこれまでの実績から人材派遣会社を利用しなくとも経営が成り立つようなリスク管理を行い対応しております。対処療法では問題は解決しません。多方面に応用できますのでご活用下さい。

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